15抑圧された怒りはおおむね次の三つに大別できます。1. 日常生活におけるプレッシャーによる怒り。 2. 幼少期に受けたトラウマによる怒り 3. 欲求を満たすために自らに課したプレッシャーによる怒り 1.についてはその人が一日の中で一番多く過ごす場所を探せばすぐに見つかります。 2.については久留米大学医学部の長沼氏の報告として 「どんな治療にも反応しない慢性疼痛患者の臨床経験からその共通点として 「幼少期における両親との不幸な交流を言い、 具体的には、体罰を下す父親、心気的で身体面にのみ関心を払う母親、 そして両親の離婚や、死亡などを経験している」としています。 これを固定的にとらえる必要が有りませんが、 いずれにせよ幼少期に受けたトラウマから生じた怒りは決して消える事はありません 最後に3.ですが「完全主義者」「善良主義者」とサーノ博士は言い、 それを次の六つの根本欲求を持つ「タイプT性格」としています。 1.完璧で有りたい。 (高い理想と道徳的規範を持つ、自己批判的で他人の批判に敏感) 2.人に好かれたい。 (愛されたい称賛されたい尊敬されたい人を喜ばせたい世間から良い人と言われたい) 3.見捨てられたくない。 4.満足したい。 5.強靭な肉体で有りたい。 6.死にたくない。 日常生活のストレス、幼少期のトラウマ、タイプT性格 の三つが重なって無意識に怒りが蓄積され、 臨界点に達してTMSに成り、そしてその怒りが強いほど重症に成る。 以上が、TMS理論の要約に成ります。 |